レンズに過保護なナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
FUJIFILM X-H1 + XF16-55mmF2.8 R LM WR の組み合わせで長らく運用している。どちらも高価なこともあり、守れるところは可能な限り保護やプロテクトをしている。レンズもそう、様々なプロテクトフィルターを試し、結果純正のプロテクトフィルター PRF-77に至り、もう5年近く愛用している。
フィルターが曇ることも、傷がつくこともなく、カビもつかず今でも現役で使っている。色が変わることも無く解像度も満足で、周辺の歪みや逆光のフレアやゴーストも無い。まさにレンズそのままを写し出してくれる。今回はプロテクトフィルターのお話と、実際の作例をいくつかお送りしたい。
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そもそもプロテクトフィルターとは
プロテクトフィルターは、レンズに装着することでホコリや水、衝撃からレンズを守ってくれるフィルターだ。これを装着したから綺麗な写真が撮れるとかそういう類ではなく、ただ、レンズを守る役目を担っている。
逆に、プロテクトフィルターをつけることで画質が変わったり、不都合が起きては意味がない。まるでプロテクトフィルターなんか付けていないかのような写真を、プロテクトフィルターをつけながら撮れなければならない。影の立役者と言える彼だが、私は何度も救われている。
高価なレンズだと、傷がついた時の修理費も高くなる。また愛用している XF16-55mmF2.8 R LM WR はレンズの前玉が大きくなってきており、非常にぶつけやすい。実際山での撮影で突風に煽られ、三脚ごとカメラが正面から転倒したことがあったが、このプロテクトフィルターのおかげで難を逃れられた。今思い出すだけでも本当に怖い瞬間だったのだが、あれを乗り切ってくれたプロテクトフィルターが居るだけで、相当の安心感がある。
プロテクトフィルターは、レンズを過剰に心配せず、私が自由に撮影するための必須アイテムだ。
他社製品のプロテクトフィルターじゃダメ?
純正品は価格が高い。フィルター径が大きくなればなるほど高価になるのだが、XF16-55mmF2.8 R LM WR は77mm。富士フイルム純正の77mmプロテクトフィルターはもっとも高価になる。
なので最初は、HAKUBAやKenkoなど、さまざまな会社から出ているプロテクトフィルターを試してみた。基本的に、綺麗に撮れる。だがどうしても逆光下でフレアやゴーストが発生してしまうのだ。こればかりはプロテクトフィルターの定めなのかと思ったのだが、富士フイルム純正のプロテクトフィルターは違った。
薄い膜を何層も重ねてコーティングする「スーパー EBC コーティング」により、面反射率0.3%以下と効果的に光の反射を抑制することで、レンズの持つ色再現性をそのまま発揮させる…らしいのだが、これは他社も謳っていた。しかし逆光でのフレアやゴーストが何故か本当に起きにくい。どんなレンズにも合うような万能型ではなく、富士フイルムのために作られた純正特化型だからだろうか。
正直純正のプロテクトフィルターが高価だとはいえ、様々な他社製品を試してきた合計金額と比べたら全然安い。最初から、少し高価とはいえ、純正品を信用すればよかったと今でも思っている。
フィルター径の正しい見分け方
いざ探してみると、レンズの大きさに合わせて様々なサイズのプロテクトフィルターがある。そしてレンズにも様々な情報が書かれているので、どれがフィルター径を指しているのか分からない方もいるだろう。フィルター径は多くの場合、レンズ正面に「ø」という記号とともに書かれている。
例えばXF16-55mmF2.8 R LM WRだと「ø77mm」なので、フィルター径が77mmのプロテクトフィルターを探せば問題ない。これはもちろんプロテクトフィルターに限らず、PLフィルターやブラックミストなど、レンズに装着するフィルターなら共通だ。
X-S10 とともに愛用している単焦点レンズ XF27mmF2.8 R WR だと「ø39mm」なので、フィルター径が39mmのものを探せばいい。
フジノンXFレンズと、対応フィルター径一覧
といえど私も、手元にレンズが無ければフィールター径忘れがちなので、富士フイルム フジノンXFシリーズのレンズと、対応フィルター径の一覧をまとめてみた。参考になればと思う。
レンズ | フィルター径 | 対応フィルター |
---|---|---|
XF14, XF18-55, XC16-50, XC50-230 | 58mm | PRF-58 |
XF16,XF18-135 | 67mm | PRF-67 |
XF18, XF35(F1.4) | 52mm | PRF-52 |
XF23(F1.4), XF56, XF90, XF55-200 | 62mm | PRF-62 |
XF23(F2),XF35(F2) | 43mm | PRF-43 |
XF27, XF60 | 39mm | PRF-39 |
XF50 | 46mm | PRF-46 |
XF10-24, XF50-140 | 72mm | PRF-72 |
XF16-55, XF100-400 | 77mm | PRF-77 |
FUJIFILM X-H1 + XF16-55mmF2.8 R LM WR + PRF-77 作例
最後に、PRF-77 を実際に着用して撮影した写真を、いくつかご紹介。
吹雪の中の一枚。悪天候の中でも安心して使える。
色の再現度も上々、遠方までパキッとした解像度がある。
ズームで寄った時も、周辺露光への影響もない。
光の取り入れにも影響が無いようで、夜間かつ船上の撮影でも十分に光を取り込めた。
逆光でのフレアやゴーストも問題なく、グラデーションの発色もいい。
うちに来て泣いてばかりだった怖がりな愛犬やまとの涙までしっかり写っている。ちなみに今は慣れてくれて元気なので安心してほしい。今では腹を出して寝てくれる、本当に可愛い。
純正以外のおすすめレンズフィルター
ちなみに富士フイルム純正以外でのおすすめは、MARUMI レンズフィルター EXUS だ。若干フレアはあったが、むしろ味かなと思えるような滑らかな画質はお気に入りだ。個人的にはあまり安いのは…結構画質に影響が出ると思うので、ある程度品質の良いものを購入した方がいいと思っている。もしよければ、参考にしてほしい。