ビデオモニターって大切、ナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
今回は、カメラと一緒に使えるおすすめのビデオモニター(外部液晶ディスプレイ)を比べてみたので、ご紹介いたします。値段や機能など、かなり様々な種類が存在するので、比べる際に使ってみた使用感も交えて幾つかご紹介、そして結果選んだビデオモニターもご紹介したいと思います。
CONTENTS
今回比べてみたビデオモニター
ビデオモニターでできること
まずはフォーカスチェックがより正確にできるようになります。昨今のカメラはだいたい液晶モニターが装備されていますし、オートフォーカスも優秀です。それでもいざ取り込んで大画面で見るとピントが甘いことがあります。特に高解像度な今の時代は顕著に見えてしまうので、大きな画面でズームしてフォーカスチェックができると、そんなピントズレも減らすことができます。
複数人で一緒に確認できるのも利点です。大きな画面をみんなで確認しながら撮影、撮った映像もみんなで一緒に確認が可能なので、大人数での撮影には必須です。
機種によってはビデオモニター側で動画の録画も可能です。その際非常に画質の高いProRes 4:2:2 10bitで収録できたり、LUTなど様々な処理を施して録画もできます。ただ、できる機種とできない機種があるので注意!録画できない機種はカメラ本体で録画、画面の確認専用として使うことになります。
またVlogやYouTubeの撮影にも効果を発揮します。液晶モニターがバリアングルではない機種もまだ多く、バリアングルだとしても画面が小さいので自撮りに向かないケースがあります。そんな際にビデオモニターがあると、大きな画面で容易に自撮りが可能です。
様々な用途があるビデオモニター、今回はこの辺りをポイントに比較してみました。
おすすめのビデオモニターご紹介
シネマカメラに接続して使う場合は、Blackmagic Video Assist がおすすめです。HDMIとSDIは入力/出力どちらもを1つずつ備え、XLR端子も2つ搭載されているので、この機種単体でオーディオ収録もできてしまいます。
動画の録画も可能で、10-bit 4:2:2 ProRes/DNxHD/DNxHRのコーデックに対応、最大2160p60の解像度まで収録可能です。
バッテリーを2つ接続できるので長時間の利用も可能。解像度は1920×1200の7インチサイズ。モニタリング機能も充実していてスピーカーも内蔵しているので、外で撮影・その場で大人数での確認も簡単にできるようになっています。
ProResやAvidで収録可能なバランスの良い録画機をお探しなら、ATMOS NINJA Vがおすすめ。4Kp60/10-bit 4:2:2 ProRes/HDRでの収録が可能。3.5mmジャックからのアナログ音声入力もできます。
SSDを接続しての収録も可能なので、より大容量で、パソコンへの移動もスピーディーに行えます。解像度は1920×1200の5.2インチサイズ。
ちょっとバッテリーが心許ない印象があるので、外で撮影される際はバッテリーをいくつか持って行った方がいいかもしれません。またSDI入力は別売りのアクセサリで対応可能。離れた場所でモニターチェックを行わない場合は気にしないでも大丈夫です。
録画機能を省いた分軽量化が施されたのが、ATOMOS Shinobi。NINJA Vと同じ1920×1200の5.2インチサイズ。
HDR表示機能を持ったIPS液晶モニターの画面は非常に美しく、様々なモニター類も充実、3D LUTを当てての確認も可能。タッチ操作で細かな操作も容易です。
ちょっと熱を持ちやすいかな。ただ外で約2時間ほどぶっ続けて使った際も、熱は持ちますが機能的には問題ありませんでした。
とにかくハイスペックを求めるなら ATOMOS SHOGUN 7 。その分価格も高くなるのでライトユーザーにはお勧めできませんが、ハイレベルなオールインワンといえばATOMOS SHOGUN 7 です。
ちょっと大きめな7インチサイズで、4Kp60はもちろん、2Kなら240pのスローモーション映像も収録可能です。HDp60なら4つモニタリングしたり、同時収録する機能が備わっています。収録中にスイッチングも可能というバケモノ仕様。
バランスオーディオ入力とファンタム電源もついているため、マイクを接続しての音声収録も可能。その他にもプロ仕様の機能が満載で、今回調べた中ではATOMOSに限らず現状最強です。
ただその分高価なのと、約700gとめちゃ重いです。使ってみたのですが、カメラに積載してマイクもつけた状態だと重すぎて長時間の手持ちは厳しいイメージでした。
Desview R7Sは、バッテリーを二つ搭載できて長時間の撮影に向いているモニター。録画機能はないものの、HDMIは入出力どちらも搭載していて、ATOMOSシリーズとも遜色ない機能が搭載されています。
解像度は1920×1200の7インチサイズ。大きい画面で様々なモニター機能やLUT当ても可能。輝度がかなり高く、178°もある視野角を有するので、日差しの中でも画面の確認ができます。
さらにサンシェードや雲台も付属でついてきます。ただ雲台はちょっと、どうかな…個人的には使い勝手の悪さが気になってしまい、別のものを探した方がいいかも。
2800nitsというかなり高い輝度を誇っており、外での画面チェックがしやすいのがDesview R6。屋外でもサンシェード無しでしっかり確認できるほどです。解像度1920×1080で5.5インチという使いやすい大きさ。録画機能はありません。
放熱にも力を入れており、1時間程度使用した範囲では一番温度上昇が少なく、過熱になってしまう場合は温度が上がるたびにモニター輝度が自動的に下がるので、他の機種と比べて屋外でも安心して利用できます。
モニタリングやLUTなども一通り入っているので、とても使い勝手の良いモニターです。R7Sと同じく雲台がついてきますが、こちらはやはり別のものがいいかな。
Desview R6より少し劣るとはいえ、2200nitsの高い輝度を持っており、FEELWORLD LUT7 PRO も屋外でサンシェードなしでの映像チェックができます。解像度1920×1080で7インチサイズなので、ピント合わせもお任せ。録画機能はありません。
大きなポイントは、USBでも駆動すること。また背面に1/4穴があるので、トランスミッターやLEDライト、モバイルバッテリーホルダーの接続も可能で、拡張性に優れています。いろんな機材を一緒に使っていると移動が面倒だったりするのですが、もうモニターにつけちゃおう!みたいな運用も可能です。
モニタリングやLUTもバッチリで、明るさの自動調整も。またチルトアームが付属品に入っており、チルトアームの側面にも追加の接続場所があるので、このあたりにマイクを載せておくこともできます。
ちゃんとした機能を手軽に使えるのがFEELWORLD F6 Plus。USB-Cでの給電にも対応し、モバイルバッテリーだけで気軽に使い始めることもできます。解像度1920×1080で5.5インチサイズ。
録画機能は無いけど、その分とても軽い。そして2万円前後(執筆時)と他の機種と比べてかなり安価。にもかかわらず、モニタリングやオリジナルLUT当てもできて、必要な機能は一通り揃っています。IPSパネルのモニターは色もよく、キャリブレーションされて出荷されているようなので、取り込んだ際に色が違うな…みたいなこともありません。この価格帯には珍しくHDMIは入出力どちらも搭載しているので、今後高価なモニターを買った時のサブ機にもありかも。
屋内で使う分には問題ないのですが、かなり日の強い屋外だちょちょっと画面が暗いかも。ただ付属品にサンシェードがあるので、そちらをつければ十分使えます。LUT7 PROと同じくマイクなどを載せる接続箇所がついたチルトアームがついてきます。
初めてビデオモニターを探していて、安く始めてみたいならNeewer F100は良い選択肢かも。12,000円前後と圧倒的な安さを誇っています。
7インチサイズなので大きな画面で確認できますが、解像度が1280×800とちょっと低め。LUTも当てられませんが、レイアウトの確認などは大きな画面でチェックできるので、用途によっては使い勝手の良いモニターです。
ただどうしても画面の眠たさが気になるので、よりクオリティを高める場合はより高価な機種へステップアップする必要がありそうです。
今回選んだビデオモニター
どれも非常に悩んだのですが、今回私は…
- 録画機能は無しでOK
- 波形やLUTの確認はバッチリしたい
- 屋外での利用は限定的
- 4KのIN/OUTができてコスパがいい
という条件で「FEELWORLD F6 Plus」を選んでみました!実際に使ってみたレビューもこちらに掲載していますので、ぜひご覧ください。