あぁ、本当に終わりなんだ。ナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
センセーショナルな作品として取り沙汰されたテレビアニメ版から、旧劇場版、そして新劇場版まで全てリアルタイムで観てきた私。なんならちょっと脱線して「シン・ゴジラ」まで観てきた。このシリーズは大切な思い出として燦然と輝く作品であり、その終わりとしてはこれ以上ないほど納得の終わりだった。
脈々と続くひとつのシリーズで、こんな完璧な終わり、あっただろうか。実際にエヴァンゲリオンと一緒に歳を重ねてきたからの、なんとも言えないアンニュイな気持ちになっている。
こんな感じなので、ネタバレなしとはいえ今回は、全てのエヴァンゲリオンへさようならができた人たちへの、少し同窓会のような空気感になっている。
CONTENTS
あらすじ
新たな劇場版シリーズの第4部であり、完結編。ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリの改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた……。
本当に、終わりなんだ
テレビアニメ版から数えると、実に25年間にも及ぶエヴァンゲリオンの集大成。あまりに長く続いているので、もはやこの作品とともに歳を重ねてきたと言っても過言ではない。そして今までの作品は、絶対に何か隙を作っていた。終わりかな?いや、終わらないかもよ?そんな風に心を揺さぶられ続けたので、前作「Q」を観終わった後も、本当に終わるんだろうか、エヴァンゲリオン、とずっと思ってきた。
それが、終わったのだ。
エンドロールで宇多田ヒカルさんの曲を聴きながら、混沌とした心に整理がつかず呆然としている中でも一つだけ明確なことだった。エヴァンゲリオンは、ちゃんと、終わったのだ。
その想いが先行したのか、自然と涙が出ていた。終わったことへの安堵か、寂しさか、あの涙の意味はいまだに判っていない。
人生の長い夏が、ようやく終わった
この作品は私の、長い長い「夏」そのものだった。
キャラクターたちに至っては、もはや旧友のような気さえしてくる。そんな一夏を一緒に過ごした彼らと、ちゃんと笑顔でさようならができたような感覚。嬉しいような、安心したような、寂しいような。そんな感情が渦巻くものだから、私はまだこの作品に対する正確なレビューや分析はできていない。
しかし今はいい。とにかく嫌な気持ちはない。やっぱり寂しい、でも清々しい気持ちなのだ。
きっと数年後、改めて見直すと「やっぱりよかったな、例えば…」と言える作品だとは思う。今までの作品では想像もできないくらいしっかり伏線の回収もされていたし、まさかのタイトルの伏線まで回収した。監督も言いたいこと全部言うためか、上映時間は今までの平均より1時間近くボリュームが増えている。大人になった人たちの紡ぐ、大人になったキャラクターたちの、前向きで肯定的な言葉も、染みたのかもしれない。多分まだ、言いたいことはあるんだろう。
でも今は、うまく言葉にできないエモーショナルで、アンニュイなこの別れの気持ちを素直に感じていたいと思う。なんか忘れてたと思う。楽しかったし、しんどかった思い出も詰まった友達との、また会えるかもしれない、けど会えないかもしれない、別れのような気持ち。
私の長い夏は、ようやく終わった。
気持ちはスッキリしている、けどまだうまく言葉にできない
とにかく私としては大満足だった、もう、これ以上ないほどに。しかしまだ映画のどこが、どうすごかったのかうまく言葉にできないので、完全に私の感想と、同窓の気持ちだけになってしまった、申し訳ない。
ただ良かったのは確か。なんなら前作「Q」はそこまで好きな作品では、正直なかった。のに、それも含めてエヴァンゲリオン、良かったな、と思えるほど。今は少し気持ちを落ち着かせてみよう。数年後もう一度見直して、あの時の涙の意味と気持ちの答え合わせ、そしてちゃんとした作品のレビューもできたらと思う。
さようなら、エヴァンゲリオン。
バイバイ、またね。