ああ、ビールっていいよねぇ。ナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
ビール好きの皆さまのために、ビール愛がこれでもかと詰まった一冊「BRUTUS ビールについて語らせろ!」。私自身がビール好きっていうのもあるけど、そんなことより表紙に大きく載る古川琴音さんの表情が良すぎて衝動買い。この表情を引き出せる一冊なんて、ダメなはずがないでしょう。
結果、やっぱり最高の一冊だった。じつは5000年の歴史があるというビールの歴史、ビアスタイルなんかのビールにまつわる基礎知識にはじまり、グラスのこだわり、造り手の語り、じつは今回がクラフトビール初体験の古川琴音さんの、クラフトビールデビュー体験談。見事に、普段ビールを飲む人、飲まない人どちらでも楽しめる一冊に仕上がっている。流石ですBRUTUS。ビールが飲みたくなる。
特に取り上げられている「クラフトビール」は、元々大手メーカーへのカウンターカルチャーとして誕生した経緯があり、小規模であることや、独立していること、伝統的であることなんかがクラフトビールと名乗るための条件になっている。逆に小さく始めることもできるので、今や国内外でブルワリーが続々登場し、独創的な造りや新しい味が生まれている。そして素材やラベルデザイン、飲むシーンなど、コミュニティやカルチャーとも密接に繋がっていて、まさに今進化を遂げているジャンルだ。その「今」の瞬間を覗くことはなかなかできないんだけど、その一端をこの雑誌では目にすることができる。それだけでもかなり貴重だ、ビールが飲みたくなる。
そして造り手、売り手、注ぎ手。一杯のビールに携わる、さまざまな人の声がこの本には集まっている。日本のブルワリーの声なんかも面白い、みなさんまるで特徴がバラバラ。ビールといえどみんな違う顔してでくるもんだから、こちらも日本中のビールを飲みたくなる。
ビアジャーナリストが語るいま飲むべき72本。なんて、図鑑だ。ビアスタイル別にちゃんと分かれていて、もう、たまらない。上から順に制覇したい気持ちになる。ビールが飲みたくなる。
この一冊を読んでいると、どうしようもなくビールが飲みたくなるのだ。こんなにビールが飲みたくなる一冊が今まであっただろうか。そして最新の情報やビールに関わる人たち声、これを読めば今の「ビール」を取り巻く状況が理解できる、とても貴重な一冊だ。我慢ができなくなってきた。
そして締めの、井川直子さんのエッセイ「喉は渇いている。」これがもう、最高なのだ。夕焼けを眺めながらゆっくり飲むビールのように、ジワっと、沁みこんだ。もう無理だ。
いただきます。