クラフトビールはパッケージもオシャレだなぁ、ナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
今回ご紹介するクラフトビールは、奥多摩に醸造所を構える VERTERE / バテレ の Rhoeas / ロエアス West Coast IPA。まずデザインに一目惚れ、可愛過ぎないだろうか、これ。
奥多摩の醸造所 VERTERE / バテレ
VERTERE は東京の西端、奥多摩にある醸造所。奥多摩といえば緑、澄んだ空気、そしてビールに必要な綺麗な水がある。そんな豊かな自然に加えて「都心のスピード感に流されることなく、自分たちのペースでビールを作る」ために、奥多摩を拠点にしたのだそう。
VERTERE が目指すのは、飲んだ人の価値観を変えるビール。1仕込み500L / 1000Lと少量生産。だからこそ、様々なスタイルのビールや、チャレンジャブルなビールを作り出し続けている。
そんな VERTERE だが、奥多摩のまちおこし団体に委託して奥多摩産のホップを栽培しているそう。収量はまだ多くない為、ビールに使えるのは1仕込み程度で普段のビールには使われていないようだが、醸造所に併設されている Beer Cafe VERTERE で季節限定で取り扱っているらしい。非常に興味があるので、いつかは飲んでみたい。
苦味とまろやかさのバランスを楽しむ Rhoeas / ロエアス
さて、今回選んだのは Rhoeas / ロエアス。スタイルは West Coast IPA。美しい透明感と強い苦味が印象的なスタイルだが、果たしてこちらはどんな味だろう。
色はとても綺麗な黄金の色だ。ホップ由来であろうシトラス香が注いだ瞬間からしっかり香ってくる。いい香りだ。
では早速、いただきます。
おぉーー、お?くぅぅぅぅ!
口に入れた瞬間はホップの香りと味が強い印象だが、すぐに松の木や柑橘系を思わせるシトラス感が口いっぱいに広がる。香りは割とジューシーなのに、甘味はそんなに感じない。まさに「西海岸」を思わせるスカッとした味だ。個人的にはあまり甘ったるいのは得意じゃ無いので、どちらかというと甘味より香りで楽しむタイプは好みだ。
その後にホップの苦味がやってくる。ただIBU(苦さの基準)60にしては控えてめな苦味かな?と思って、あえて少し温度を上げてみた。すると…苦い!かなりガツンと苦味がやってくる。IPAは総じて少しぬるめが一番味が際立つ印象だが、このビールもまさにそれ。しかし苦いと言ってもドライが突き抜ける感じではなく、まろやかさもある。ドライの中に添えられている優しいまろやかさとのバランスを楽しめる苦味だ。
そして苦味の余韻は結構長い。食事中というよりは、まったりゆっくり飲むタイプのビールかも。温度変化とともに味が大きく変わるタイプなので、変わりゆく味をゆっくりと堪能しながら、華やかな香りと、苦味とまろやかさのバランスを楽しむビールだ。
なんだか、海岸で波の音を聞きながら、焚き火でも焚いてゆっくり、じっくり味わいたいビールかも。お酒ってやっぱり、どこで、誰と呑むのか…そんなシチュエーションも「つまみ」のひとつなのだ。家で呑むのも美味しいが、このお酒ならちょっと海岸で…なんて想いに耽ってしまうほど、情景が思い浮かぶビールだ。語りかけてくる、ビールというか。
なかなかまだ外には出れない今、ちょっと海岸へ行った気分になれるそんなビールでもあるかもしれない。潮風や波の音まで聞こえてきそうだ。そして色々と状況が落ち着いたら、絶対に海岸でこのビールを呑んでみたい。そんな楽しみがまたひとつ増えるような、ちょっとワクワクドキドキするビールだった。
ごちそうさまでした。
Style: West Coast IPA
Alc: 6.5% / IBU: 60
Malt: Pale 2 Row, Carapils, Honey Malt
Hop: Columbus, Centennial, Citra, Mosaic, Amarillo
Yeast: American Ale Yeast