イイトコロはイイって言いたい、ナカトミツヨシ(@meganetosake)です。
「モノとコト」では、よかったモノ、楽しかったコトなどを紹介している。自分がいいと思ったモノやコトをただひたすらに紹介する、とても自己満足なサイトだ。別に言わなくてもいいじゃんね、何が好きかなんて。それでもあえて伝えたいのは、モノやコトに溢れた今だからこそ、まだ知られていないかもしれないイイトコロにもスポットを当てたい気持ちと、刺々しい言葉や強い言葉ばかりで着飾る世の中へのささやかな反抗の気持ちがある。
CONTENTS
良いモノを作っただけじゃ売れない時代
私が幼少の頃は、作ったら売れるような時代だった。どんなに小さな会社の、名もなきモノでも全てが目新しかった。まだモノで溢れていなかった時代だ。
しかし今はどうだろう。世界は物質的に豊かになり、ただ「良いモノを作っている」だけでは手に取ってもらえないという声を、よく耳にする。私が代表を務めるMonotでは、ブランディングやデザインを通じて、そんな「良いモノ」を、「良いということを正しく、広く伝える」お手伝いをさせていただいている。そうやってお仕事として関わったモノやコトは、胸を張って送り出すことができる。しかし、普段何気なく私が使っているモノや体験したコトたちも、素晴らしいイイトコロを持った逸品たちばかりだ。
そんなモノやコトたちを取り上げることも「良いということを正しく、広く伝える」ことに繋がるのではないか、モノとコトを始めたきっかけはそんな「これ、いいんだよ!」ということを伝えたい、溢れんばかりの想いがキッカケになっている。
褒めるより貶すほうが簡単
一方で、実は世の中へのささやかな反抗心もあったりする。
AmazonやAppStoreのレビュー、Twitterのコメント、電車で聞こえてくる声。どうしても貶す声が大きい。ダメなところをダメと正確に指摘する批評のようなレベルではない、ただ、貶しているのだ。なんでそんなこと言えるんだろうと、うんざりするような言葉が溢れている。
貶すほうが簡単なんだよね。バカにしたり、ダメ出ししたり、ここが悪いって言うほうが簡単だし、それをカッコいいと思っている人さえ居る。オレ、悪いところを言える、違いのわかるヤツだぜ、みたいな。それも、全くの的外れな。そうは、なりたくなかった。
ただモノづくりをしていると、その貶す言葉がたとえ的外れであっても、本人には相当なダメージだ。10回褒められるより、1回貶されたほうがツラい。言葉の攻撃力って全部一緒じゃなくて、ネガティブな言葉は毎回会心の一撃なのだ。それでいいのかな、本当はイイモノなのに…。
そんなに貶すなら、せめて私だけはもうちょっと褒めてやる。そんな、小さなアクションを起こしたいと思った。もちろん勘違いさせちゃダメだから、欠点に目を瞑って手放しに褒めることはしないし、改善の余地を伝えることもするけどね。
いいモノやコトを循環させたい
単純にまだ気付かれていないイイトコロも沢山あると思う。仕事柄、ブランディングやデザインを作る過程でモノやコトのイイトコロを探すことが多いので、イイトコロを見ようとする気持ちはちょっとだけ強いはず。そういう視点もどんどん言葉にしていきたいし、そこまで目をくばれるようになりたいと思う。
そうやってイイトコロを見ていると、次に買うモノや遊ぶコトもイイトコロを見るので、結果いいモノやコトが集まってくると思っている。そしてまだ見ぬいいモノやコトに出会って、イイトコロは褒めていきたい。良いモノを作っただけじゃ売れない時代でも、私が巡り合ってイイトコロを伝えることで、また誰かの手に届くようなサイクル作りたい。
お仕事でもブランディングやデザインでイイトコロを見つけて、個人的にもモノやコトのイイトコロを発信することで、モノづくりをされている皆様の助けになるなら、こんなに楽しいことはない。やっぱりモノやコトが好きなのだ。そして改めて、とても自己満足なサイトだ。
褒めるより貶すほうが簡単だから、せめて私は、褒め続けたいと思う。